1級管工事施工管理技士 過去問
令和7年度(2025年)
問9 (問題A ユニットa 問9)

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

1級管工事施工管理技士試験 令和7年度(2025年) 問9(問題A ユニットa 問9) (訂正依頼・報告はこちら)

室内の空気環境に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
  • 直径が10μm以下の浮遊粉じんは、人体に影響は与えない。
  • 炭素を含有する物質の不完全燃焼は、一酸化炭素が発生する原因となる。
  • ホルムアルデヒド、トルエン、キシレン等の揮発性有機化合物(VOCs)は、シックハウス症候群の主要因である。
  • 空気中の二酸化炭素濃度が1,000ppm(100万分の1,000)では、人体に致命的な影響は与えない。

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (1件)

01

室内の空気環境に関する問題です。

選択肢1. 直径が10μm以下の浮遊粉じんは、人体に影響は与えない。

直径が10μm以下の浮遊粉じんは、人体に害を与える

 

室内の浮遊粉じんは、在室者の活動で衣類繊維やほこり、喫煙や暖房器具から発生します。

浮遊粉じん埃の大きさは、直径 0.01~150μmで、10μm以下の粒子は長時間浮遊して、浮遊粉じんとなり、人体に害を及ぼします

 

1μm以上のものは、気管に付着し たん となって排出されますが、1μm以下のものは容易に肺に達し、肺障害の原因となります。

浮遊粉じん量の室内環境基準値は、0.15 mg/m3以下です。

選択肢2. 炭素を含有する物質の不完全燃焼は、一酸化炭素が発生する原因となる。

問題文の内容通りです

 

燃焼中に酸素供給量が不足すると、不完全延焼となって、一酸化炭素(CO)を発しします。

COは、人体に有害なガスで、濃度が濃くなると極めて危険な状態になります。

濃度 [ppm]ばく露時間影響
520 min高次神経系の反射作用の変化
301 h以上視覚・精神機能障害
2002~4 h前頭部頭重、強度の頭痛
5002~4 h激しい頭痛、脱力感、視力障害
10002~3 h脈拍こう進、けいれんを伴う失神
20001~2 h死亡

選択肢3. ホルムアルデヒド、トルエン、キシレン等の揮発性有機化合物(VOCs)は、シックハウス症候群の主要因である。

問題文の内容通りです

 

揮発性有機化合物は、シックビルシンドロームの主要因とされ、室内の化学物質が人体の健康に影響を及ぼします。

ホルムアルデヒドの被ばく影響を下表に示します。

影響

ホルムアルデヒド濃度 [ppm]

推定中央値

臭い検知閾値0.08
目への刺激閾値0.4
のどの炎症閾値0.5
鼻・目への刺激2.6
催涙(30分までは耐えられる)4.6
強度の催涙(1時間継続)15
生命の危険、炎症、肺炎31
死亡104

選択肢4. 空気中の二酸化炭素濃度が1,000ppm(100万分の1,000)では、人体に致命的な影響は与えない。

問題文の内容通りです

 

室内の二酸化炭素(CO2)は、在室者の呼吸で増加し、直接人体への有害性はありません。

大気中のCO2は、0.038%程度で、濃度は空気の汚染度と並行し、室内環境基準は 0.1% (1000ppm)までの増加が許容されます。

 

濃度 [%]影響
0.1呼吸器・循環器・大脳の機能へ影響する
4耳鳴り・頭痛・血圧上昇の兆候が表れる
8~10けいれんを起こし呼吸が止まる
20中枢障害を起こし生命に危険が及ぶ

参考になった数0