1級管工事施工管理技士 過去問
令和7年度(2025年)
問12 (問題A ユニットa 問12)

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問題

1級管工事施工管理技士試験 令和7年度(2025年) 問12(問題A ユニットa 問12) (訂正依頼・報告はこちら)

三相誘導電動機に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
  • 短絡保護は、保護継電器と電磁接触器の組合せにより行う。
  • インバータによる運転は、電圧波形にひずみを含むため、インバータを用いない運転よりも電動機の温度が高くなる。
  • スターデルタ始動方式は、全電圧直入れ始動方式と比較して、始動電流が1/3になる。
  • 出力が0.2kW以下の場合は、過負荷保護装置を設けなくてもよい。

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この過去問の解説 (1件)

01

三相誘導電動機に関する問題です。

選択肢1. 短絡保護は、保護継電器と電磁接触器の組合せにより行う。

短絡保護は、配線用遮断器(MCCB)と電磁開閉器の組合せにより行う

 

三相誘導電動機の短絡保護としての短絡保護機能は、電源ラインや負荷が何らかの異常で、短絡発生時に電路動作を停止し、過大電流を防止する機能です。

保護装置は、配線用遮断器(MCCB)と電磁開閉器の組み合わせが1つの方式です。

電磁開閉器にはサーマルリレー(過負荷保護継電器)が取り付けられているため、電動機の過負荷保護はこれで行い、短絡保護は配線用遮断器で行います。

 

注意点は、過負荷によって過電流が生じたときは、配線用遮断器より先にサーマルリレー(過負荷保護継電器)が働いて電磁開閉器で電路を遮断して、協調が取れたものとします。

 

保護継電器と電磁接触器の組合せでは、保護継電器と過負荷を検出し、電磁接触器に遮断を通知し、遮断しますので、短絡か過負荷の検出設定によって、どちらかの保護しかできません。

選択肢2. インバータによる運転は、電圧波形にひずみを含むため、インバータを用いない運転よりも電動機の温度が高くなる。

問題文の内容通りです

 

誘導電動機の回転数を変えるには、連続的に速度変化が可能なインバーターによる可変制御です。

インバーターによる電動機運転の注意点の1つとして、インバーターから電動機への出力が、電圧波形の歪みを含むため、商用電源で直接運転したときに比べ、電動機の温度が高くなることです。

選択肢3. スターデルタ始動方式は、全電圧直入れ始動方式と比較して、始動電流が1/3になる。

問題文の内容通りです

 

電動機の始動時に、1次巻線の電源回路に、スター型配線として接続して指導するのが、スターデルタ始動方式です。

この配線では、巻線電圧を1/√3に減圧して始動し、定格回転数に近づいたときに、デルタ配線に切り替えて通常運転に入ります。

 

スターデルタ始動方式では、始動電流・始動トルクともに、直入れ始動時の 1/3程度になります。

選択肢4. 出力が0.2kW以下の場合は、過負荷保護装置を設けなくてもよい。

問題文の内容通りです

 

「電技解釈第153条(電動機の過負荷保護装置の施設)」

【 屋内に施設する電動機には、電動機を焼損する過電流を生じる恐れがあれば、自動的に阻止するか警報装置を設けます。次のどれかに該当するときは、不要です。

1) 電動機運転中は、取扱者が監視できる位置に施設するとき。

2) 電動機構造上か負荷の性質上、電動機巻線に焼損する過電流が生じないとき。

3) 単相電動機が、電源側電路の過電流遮断器の定格電流が15A以下のとき。

4) 電動機の出力が0.2kW以下のとき。 】

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