1級管工事施工管理技士 過去問
令和7年度(2025年)
問38 (問題A ユニットc 問1)

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問題

1級管工事施工管理技士試験 令和7年度(2025年) 問38(問題A ユニットc 問1) (訂正依頼・報告はこちら)

冷凍機に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
  • 遠心冷凍機は、低圧冷媒又は高圧冷媒を使用する機種があり、低圧冷媒を使用する機種は、「高圧ガス保安法」の適用を受けない。
  • 二重効用の直だき吸収冷温水機は、高温再生機内の圧力が大気圧より高くなるので、ボイラー関係法規の適用を受ける。
  • 遠心冷凍機の容量制御で吸込みベーン制御を行う場合、より低い冷凍能力まで運転可能にするためにホットガスバイパス制御を設ける。
  • スクリュー圧縮機は、高い圧縮比に向いており、空気熱源ヒートポンプ用として用いられている。

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この過去問の解説 (1件)

01

冷凍機に関する問題です。

選択肢1. 遠心冷凍機は、低圧冷媒又は高圧冷媒を使用する機種があり、低圧冷媒を使用する機種は、「高圧ガス保安法」の適用を受けない。

問題文の内容通りです

 

遠心冷凍機は、遠心圧縮機・凝縮器・蒸発器が主要構造物で、抽気回収装置や安全装置や他に付属品で構成されています。

遠心冷凍機は、低圧冷媒を使用する冷凍機と、高圧冷媒を使用する冷凍機があり、低圧冷媒を使用する冷凍機は一般的な使用条件では、高圧ガス保安法の適用は受けません

 

一方、高圧冷媒を使用する冷凍機は、冷媒ガスの比容積が小さく、高圧ガス保安法の適用を受けますが、条件により緩和措置があります。

選択肢2. 二重効用の直だき吸収冷温水機は、高温再生機内の圧力が大気圧より高くなるので、ボイラー関係法規の適用を受ける。

二重効用の直だき吸収冷温水機は、高温再生機内の圧力が大気圧より低くなるので、ボイラー関係法規の適用を受けない

 

二重効用の直だき吸収冷温水機は、加熱源を蒸気または高圧水に変えてガス・灯油・重油などで加熱する方式で、冷水と温水を同時に取り出すことができるため、ボイラーと冷凍機を別個に設置するよりも設置面積が小さくて済み、また高圧再生器内の圧力が大気圧以下になるため、ボイラー関係の法規の適用を受けません。

選択肢3. 遠心冷凍機の容量制御で吸込みベーン制御を行う場合、より低い冷凍能力まで運転可能にするためにホットガスバイパス制御を設ける。

問題文の内容通りです

 

遠心冷凍機の容量制御では、吸込みベーン制御があります。

かご形電動機を使う密閉式圧縮機は、羽根車入口に設けた吸込みベーンの開度を変えることで、冷媒ガスの流入量を調整して容量制御を行い、起動時には起動トルクを減少させるために、吸込みベーンを全閉として起動します。

 

遠心冷凍機には、特有なサージング現象があり、吸込みベーン制御では、20~30%しか容量調整ができず、これ以下の容量で安定運転するために、ホットガスバイパス制御を用います

ホットガスバイパス制御は、吐出ガスを蒸発器に一部バイパスする方法です。

選択肢4. スクリュー圧縮機は、高い圧縮比に向いており、空気熱源ヒートポンプ用として用いられている。

問題文の内容通りです

 

スクリュー圧縮機は、往復圧縮機や遠心圧縮機に比べ、大きな圧縮比まで高い体積効率が保て、吐出ガス温度が油の冷却作用で比較的低くなり、高い圧縮比での単段圧縮ができます

夏期と冬期の蒸発温度と凝縮温度がかなり異なり、空気熱源ヒートポンプに適した圧縮機です。

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